2010年12月30日木曜日

3D実写映像の編集環境

3D実写映像が撮れたとして、右と左の映像をどうやって編集するか悩みどころでしたが、ほぼ自分の環境が固まってきました。

3D映像制作ソフトウエアとしてはWindowsのフリーソフト、ステレオムービーメーカーが有名ですが、私はMac環境なので別の手を考えます。

通常の映像編集で使っているFinal Cut上で上手く編集する方法は•••ということでFinal Cutのプラグイン「Stereo 3D Toolbox」を使う事にしました。LE版なら1万円以下で手に入ります。

実際に使ってみると、ほぼ2D映像の編集時と同じ操作感で3D映像編集を行う事が出来ます。

Stereo 3D Toolbox LEのデモで編集してみた映像はこんな感じ。とりあえず、年越し前に制作の見通しが立って一安心。

YouTubeの3D赤ペン先生の存在

YouTubeにアップされる自作3D映像の数々。その映像を片っ端から視聴して、失敗映像の問題点を指摘してくれる赤ペン先生に遭遇しました。

上手く飛び出して見えないなぁ、と思いつつもアップしたこの映像。



テストショットのため、リンクも付けていないし、再生回数も3回しかない。うち1回は自分の再生。映像名に3Dとさえ付いていない。どうにも上手く立体に見えない失敗映像。

そんな状態で、こんなコメントをいただきました。

Mr3Dvideo
"ooops - way too much vertical misalignment!"


3D赤ペン先生ことMr3Dvideoさんキター!


YouTubeの失敗3D映像に対して片っ端からダメポイントを指摘して回る赤ペン先生。3Dの黎明期らしい、技術普及の為のすばらしい「赤ペン」のサービスをありがとうございます。

2010年12月26日日曜日

実体顕微鏡で3D

実写3Dで是非やってみたいのが、実体顕微鏡を使った3D動画撮影。さて、どうしたら実現できるかと、つらつらネットを調べてみると、こんな情報がありました。


実体顕微鏡のステレオ写真

ページの一番下の所属に注目。
10年前に同じような試みが、同じ研究所で行われていたことに、思わず笑ってしまいました。

2010年12月25日土曜日

3Dカメラのファーストショット


CX550V2台を使った自作3D撮影用のカメラセッティングでのファーストショットです。


セットの内容の詳細はこちら



う〜ん、これはなかなか悩ましい。


今回、ホワイトバランスはオートで撮影しましたが、発色が悪いですね。また、Side by Sideで見ると分かりますが、左右の映像の色の違いがかなり出ます。カメラのCCDの個体差ってこんなにあるんですね。この辺は、編集時に調整が必要なようです。


LANC shepherdでの同期は上手くいっています。


3Dモードで視聴すると•••
一応奥行き感は出ています。しかし、白衣の部分と頭髪の部分にゴーストが出ています。


う〜ん、こういうのはどうやったら改善されるのか、見当がつきません。今の所、3D Sunday Pocket HD Cameraに完全に負けている感じ。


なかなか、3D撮影の道は厳しそうです。(詳しい方がいらっしゃいましたら、是非ご指導いただけたら嬉しいです。)

2010年12月22日水曜日

キッチンタイマーで低速パンニング

タイムラプス分野で今話題の技術といえば、キッチンタイマーでゆっくりとパンさせる技術ですね。もともとはGoProやiPhoneを乗っけて回そうとした時のアイデアだそうです。


定速でかつ低速にパンできる。しかも非常に安価。早速真似をしてみましょう。





100円ショップでゼンマイ式キッチンタイマーを購入。リンゴ型とレモン型、二つで210円です。
フタをあけると、中のゼンマイはこんな感じになっています。結構繊細な作りで、手荒く扱うと壊れるので要注意。






レモン型の裏側には、内側のメカ部を止めるための穴があり、なんとこの穴が偶然にもカメラネジとちょうど同じ径です。三脚にねじ込むことでぴったりと固定できます。

リンゴ上部に穴をあけて、カメラネジを通し、カメラが固定できるようにしました。カメラネジは安価なW1/4のネジで代用。


リンゴ上部とレモン下部を合体させます。なぜ、リンゴ上部+リンゴ下部にしないかというと、リンゴ+リンゴだと、200g程度の物を乗っけただけで、重みで上部と下部がぴったりとくっついてしまい、摩擦で回転が止まってしまうからです。リンゴ上部+レモン下部の組み合わせなら、とりあえず家庭用ビデオカメラ程度なら問題無く回ります。ただし、多少バランスが悪くなるので、風がある野外での使用は難しいかもしれません。



ビデオカメラを乗っけると、こんな感じ。


まずは、タイムラプスではなく、普通のビデオカメラで、基本性能を確かめてみましょう。1時間で360度ですから、1分間で6度回ります。非常にゆっくりとしたパンです。キッチンタイマーの特性上、カメラを左に振る方向への回転となります。通常の見慣れたパンとは逆方向になってしまうので、ちょっと違和感があるかもしれません。


ゼンマイ駆動なのでコチコチという音が録音されます。音付きの撮影での使用は難しいですね。


2010年12月14日火曜日

顕微鏡撮影装置の改造

1976年発売のPhotomakroskop Wild M400が広報室に移管されてきました。


  一見、実体顕微鏡に見えますが、立体視は出来ません。写真撮影用に開発されたものです。


レンズ性能は大変良い物ですが、さすがに昔のままのフィルム撮影用のセットだと活用する機会が少ないですね。というわけでデジタル撮影が出来るように改造します。












フィルム撮影用の電子シャッターが仕込まれていて、常時閉状態になっているので、まずこれを取り除きます。

問題はこの特殊な形状の鏡筒にどのようにカメラを付けるかですが・・・意外にもTマウントがはまることが分かりました。


というわけで、Nikon D5000にTマウントを付けて、顕微鏡にセット。











なかなかシャープな像が得られます。

2010年12月12日日曜日

100円ショップの三脚

100円ショップで購入したミニカメラ三脚(100円)。全然期待していなかったけど、これが結構良い感じ。水平を調節するもの楽だし、足はゴムでしっかりホールドします。手元カメラ用として手軽に使えそうです。

2010年12月7日火曜日

3Dカメラ

3D撮影用のカメラセッティングが形になってきました。SonyのCX550Vを2台並べ、視差は6.5cmです。2台のカメラの同期はLANC shepherdで行います。AVリモート端子への接続は、マンフロット585LNCに付属しているLANC-AVリモート変換ケーブルを用いています。


2台のカメラのビューアーを覗けば、しっかり3D映像を確認することが出来ます。

2010年12月6日月曜日

自作撮影用クレーン

撮影用クレーンが欲しい。しかし、大概クレーンは重いし、価格が高い。設置だって大変だ。

というわけで、自分なりに使いやすくて安価なクレーンを作ってみました。

用意したもの。
研究室に伝わる十数年もののしっかりした三脚。
ペイント用の伸縮アルミポール(ホームセンターで980円)1本。
SLIKのロアーII(クランプ雲台)2個(7000円×2)。
L字の金具 2個(450円×2)。

ざざっと組み上げて、重りをぶら下げるとこんな感じに。


クレーン全景。ポールを伸ばせばもっと高さが出ます。
 ポールの固定にはロアーIIを使用。三脚側への固定は、スライドプレートにカメラネジの穴があったので、ロアーIIのカメラネジを単にねじ込んだだけ。
カメラの固定もロアーII。手動のティルト用にレバーを付けてみました。(ただし、ポールを伸ばしすぎると手が届きません。)













撮影が楽しみです。

2010年10月26日火曜日

3D映像撮影

今年度のプロジェクトで、3D映像制作に関わることになりました。まずは、3D映像とは何か、という基本的な部分から勉強です。再生方式だけでもいろいろあることを知る。次に3D実写撮影の基礎を学ぶため、安価で買える3D Sunday Pocket HD Cameraを入手して、とりあえずテスト撮影。編集の仕方について検討中です。

テスト映像

2010年8月1日日曜日

授業のお手伝い

総研大レクチャー「学術映像の基礎 − みる・つくる」のお手伝いに行ってきました。アゴラの企画でご一緒した村尾静二さんが総合研究大学院大学にて大学院生向けに開講している授業です。民俗学を学んでいる学生さんや、科学を学んでいる学生さんが、映像制作に挑戦します。お手伝いついでに、顕微鏡撮影について紹介してみたところ、民俗学の分野でも布の繊維の撮影など、顕微鏡撮影をしたいと考えている学生さんがいらっしゃって、科学に限らずこういった需要はあるんだなぁと勉強になりました。教えることより、教わることの方が多かったレクチャー、大変貴重な体験になりました。

2010年7月16日金曜日

研究論文紹介ビデオ第二弾

研究論文紹介ビデオの第二弾は、影山裕二特任助教らによる研究成果を紹介します。

米科学雑誌 Science(サイエンス)2010年7月16日号掲載 "Small Peptides Switch the Transcriptional Activity of Shavenbaby During Drosophila Embryogenesis" 極小ペプチドによる発生制御のしくみを発見 -最も小さな遺伝子の驚くべき役割-

今回も逆光の状況に苦戦、さらにインタビュー場所となった影山デスクは、騒音を発する機械類と同じ部屋にあり、音声的にも苦労しました。照明を使う事をそろそろ考えますかねぇ。

2010年6月20日日曜日

USTREAMでカエルの発生を中継

USTREAMで顕微鏡映像を中継して、みんなでカエルの発生を観察できたら、きっと楽しいはず!ということで、1週間にわたるUSTREAM中継を行いました。

このようにHV10を顕微鏡にマウントしています。一週間の連続運用で、ビデオカメラがおかしくならないか大変心配だったのですが、カメラに問題はありませんでした。ただ、中継に使っていたMacminiが一度フリーズして、中継が一度中断してしまったのは残念でした。

沢山の方々に視聴していただきました。ありがとうございました。

2010年6月7日月曜日

英語版研究者インタビュー第二弾

当制作部の川口コリン撮影・編集による、英語版研究者インタビュー第二弾。赤いソファーが印象的な、所内の交流室で撮影です。コリン氏によると、お茶のペットボトルは日本をアピールする小道具だそうです(笑)

National Institute for Basic Biology international researcher interview 2: Dr. Tapas Chakraborty

2010年6月5日土曜日

タイムラプス撮影

生物学映像といえばタイムラプス撮影(微速度撮影)いわれるほど、生き物の動きを対象としたタイムラプス撮影は大変盛んです。長時間かかって起こる出来事を素早い動きとして表現できるタイムラプス撮影は、私も大好きです。ただ、今回はあえて生物を狙わずに研究所の外観を撮ってみました。研究所の活動が伝わりますか?

ちょっと風が強い日で、建物の前の樹木の動きが激しいです。長時間カメラを外に放置するのはさすがにちょっと怖いので、撮影は向いの建物の窓越しに行っています。建物の左後方に岡崎城が見えています。

2010年5月21日金曜日

研究論文を映像で紹介

さて、ここで新たな取り組みの紹介です。論文成果をインタビュー映像で紹介しよう、というプロジェクトが始動しました。基礎生物学研究所から発表される研究成果のプレスリリースの中でも、特に重要と思われるものに関して、研究者自らが語ります。(ビデオ撮影は、皆さん苦手とおっしゃっていて、実は撮影の同意を得るのが大変だったりします(笑))

記念すべき第一弾は、米科学雑誌 Science(サイエンス)掲載 "Identification of Germline Stem Cells in the Ovary of the Teleost Medaka"「硬骨魚メダカ卵巣で生殖幹細胞を同定 」の内容紹介インタビューです。田中実准教授が登場します。カメラはいつものHV20を使用。逆光の環境と空調の音が入る環境に少し苦戦しました。論文の共著のメンバー全員が登場するように、撮影を行いました。

2010年4月30日金曜日

大型スペクトログラフ

基礎生物学研究所の地下には、人工の虹をつくる施設「大型スペクトログラフ」があります。
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基礎生物学研究所の大型スペクトログラフは世界最大の超大型分光照射施設です。出射ス ペクトルは波長250〜1000ナノメートルの紫外・可視・赤外にわたります。波長の 異なる単色光を、生理的な条件のそろった多数の生物試料に同時に照射して、その作用を 比較することが可能です。
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そんな大型スペクトログラフを格好良く紹介したくて、科学ニュース風の音楽を付けてみました。(が、ちょっと音量が大きすぎました。)何をやっているところか、など、具体的な解説はまったく出てきませんが、雰囲気をお楽しみ下さい。

2010年4月29日木曜日

基礎生物学研究所 大学院新入生ラボツアー2010

基礎生物学研究所で開催された大学院新入生を対象としたラボツアーの様子を撮影しました。今回は、このラボツアーの引率を担当していたので、小型のHV10を用いた手持ち撮影となりました。HV10は外部マイク端子が無いこともあって、音声は今ひとつですが、ツアーの雰囲気は伝わりますでしょうか?